財務、税務、会計

時代の流れ、デジタル課税と消えてく法人税

f:id:TurezurePudding:20190613032959p:plain

 本日の日経新聞の記事

法人税、どこに消えた デジタル経済、捕捉しきれず

にて企業の利益が増えていく現状にもかかわらず、法人税の税収が伸び悩んでいるという記事がありました。

この現状と、8日9日に福岡で行われていたG20 財務相 中央銀行総裁会議での議論内容に照らし合わせてまとめてみました。

 

 

どこに行った?法人税

法人税とは企業が事業を通して生み出した所得に対してかける税のことです。

日本では消費税と所得税に並んで基幹税の役割をになっており、税収の要となっています。

特徴としては、日本に拠点を置く企業の”国内外”での稼ぎが対象になります。そのため、国内での消費税などにくらべ、法人税は海外での稼ぎを把握する必要があり、正確な課税が難しくなっています。

 

2000年代までは、企業の利益が増えるとその分、法人税も増える傾向にありました。

しかし、10年代からはその傾向が潰れてしまったのです。

世界の上場企業の※¹税引き前利益に対する税負担の割合は2000年の30%から2018年には23%にまで下落しました。

このように税負担の割合が減ったということは、企業の負担は減ったものの

法人税としての税収が減ったことを意味します。

なぜ、減ってしまったのでしょうか?

 

※経常利益(毎期出てくる利益)+特別利益-特別損失

 ここでは単に法人税や住民税を差し引く前の利益。

底辺への競争”Race to the bottom”の背景

税収が減ったことの原因の一つとしては、Race to the bottomという動きによるものが大きいとされています。

この動きは、国家が外国の企業誘致や産業育成のために、減税、労働規制緩和、環境基準の緩和を競いうことで、労働環境や社会保障最低水準へと向かってしまうことです。

 

この動きによって、各国が税率引き下げ競争を行いました。

18年にはアメリカが連邦法人税率を21%までの引き下げました。

アメリカはこの減税によって、企業活動を刺激し結果的に税収を増やそうと考えたのです。

 

しかし、どの国も同じような政策で税収を増やすことはできません。

理由としては、アメリカが誇る巨大企業google,apple,facebook,AMAZONの強大さがあります。

この4社に共通するのはIT企業であるということです。

GAFAの台頭

GAFAとは、アメリカのgoogle,apple,facebook,AMAZONの総省です。

何故この4社が理由に挙げられたかたというと、この4社がIT企業でありデジタルな資産を稼ぎの源泉としているということです。

デジタル経済は、google検索エンジンから始まったように、基盤を制してしまえば

利益を享受し続けることができるのが特徴です。

しかし、このような企業には工場などのような物理的な拠点が少ないため

サービスにおけるお金の流れが見えずらいという問題点があるのです。

そうした背景で、知的財産権だけを低税率国に移し各国の現地法人が使用料だけを払うといった節税も可能になり、

16年にはappleが税率の低いアイルランドの子会社に利益を集めていた、というような事もありました。

 

このような問題点を見直すべく、各国で課題を検討するのが8日9日に行われた

G20財務相 中央銀行総裁会議でした。

そこでの主な議題が「デジタル課税」についてでした。

デジタル課税

話し合われた大筋としては

  • 物理的な拠点での取引がなくても、サービスの利用者の多い場所に税金を支払う
  • 税率引き下げ競争に対抗するため、世界で共通の最低税率を取り決める。

などでした。

 

今後ますます、”無形”な商品を扱う企業は増えていくでしょう。

お金の流れを追うということはますます、見えづらく明確にできなくなっていくと考えられます。

各国の主張はそれぞれにありますが、ITの高度化で国境がより薄まっている現状では

「世界基準」という指標が一層必要になってくるのではないでしょうか。

 

 

-財務、税務、会計

Copyright© 徒然なるプリン日記 , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.